第四話:太田里美
5女の子の身体にされ、生理まで経験させられた
里志は渋々ながら性器にナプキンを当てサニタリーショーツを穿いている。
こんなにごわごわとして履き心地の悪いものを女の子たちは何くわぬ顔でいることの凄さが分かり始めた
里志だった。
今日も朝からナプキンを替え、サニタリーショーツを穿いている、タンポンも教えてもらったがあんなものを体の中に入れることに抵抗を感じ、ナプキンにしたのだった。
生理が終わり、どのくらいで排卵日が来るのかとか基礎体温は毎日測りなさいとかの言いつけは馬耳東風で聞き流していた。
それでも体の女性化はどんどん進み、少女から女の子へ、さらに女性へと変わっていった。
特に顕著だったのが胸の膨らみで、BカップからCカップへ。
さらにDカップはあっという間に過ぎ、今ではGカップの巨乳に成長していた。
そして体の丸み、腰の括れも急速に進み、今ではとてもグラマラスな身体になっていたのだった。
裕美からは女の身嗜みなどを教えてもらってはいたが反抗心からそれを受け入れようとはせず、いつまでも男のままでの言葉使い、行動をしていた。
最近では顔の整形も行われ、声も女の子の声に成った
里志だが心までは女の子にはなれなかった。
心の奥底では早く男に戻せと訴えていた、また、荒々しい言動も不良少女でしか見えなかった、
いつの間にか
裕美も来なくなり、話す相手のいない
里志は孤独の日々を送っていた。
衣類の供給もなくなり、この部屋を訪れるものが居なくなった今、大鏡に移る自分が唯一の話す相手だった。
食事は例の小窓から与えられている、毎回、決まった時間に。
また、いつの間にか備え付けられた洗濯機で下着などを洗い、同時に乾燥機にかけ、乾いた下着を綺麗に畳んで整理箪笥に戻すだけの生活だった。
必然的にメイクする時間が多くなり、毎日のコスプレのイメージメイクを裕美から教わっていたのを基本に、自分なりの手法で自分の顔で遊ぶこと以外なかった。
修練化粧水で顔を引き締めた後、ファンデーションを厚く塗ったり、薄く塗ったり、またハイライトの下限を工夫したりして遊んでいた。
アイシャドーもしかり、チークもしかりだった。
そして最後にこれと決めたルージュを塗ると女装、いや、可愛い女の子の顔になっている自分に満足するのだった。
そんなある日、久々にこの監禁部屋に訪問者が現れたのだった。
と言っても新しい訪問者ではない、あの筋肉隆々の毛むくじゃらの男だった。
里志が忌み嫌っていた相手だったが久しぶりの話し相手に
里志の心はウキウキとし、相手の言いなりになっていた。
「おい・・・裸になり、両手を上に上げろ・・・」
「・・・・・」何のことか分からない
里志はただ言われるままに来ていたものを脱ぎ、両腕を上げたのだった。
男は
里志の首に二つに束ねた縄をかけ、股間から背中に回し、余った縄で下ろせと言われた手首を固定し、正面の縄を開くように固定するのだった。
胸のあたりに作られた六角形は巨大化した乳房をより巨大にしている。
また女性器に当たるように結び目が作られている、その結び目は敏感になった
里志の女性器を高揚させる。
女性器に食い込んだ結び目は歩くたびに大陰茎どころか、小陰茎、クリトリスを刺激するのだった。
十五センチのピンヒールで歩くとつま先立ちになり、必然的に足に力が入る、力の入った脚の根元の女性器は更に結び目によって刺激されるのだった。
歩を進めるたびに女性器が刺激される中で、
里志は監禁部屋から連れ出されていく。
こんな全裸での亀甲縛りの姿を誰かに見られたらという危惧も湧いてきた。
二三歩、歩いては立ち止まり、二三歩、歩いては立ち止まり、やっとの思いである扉に行きついたのだった。
里志の後ろを歩き、早く歩くように急かしていた毛むくじゃらの男が今度は前に出て、その扉を開けるのだった。
明けた瞬間、眩しい光が当たる、スポットライトが
里志を照らしていたのだ。
何が起こっているのかわからない
里志は眩しい光を遮るため、顔をうつむき加減で毛むくじゃら男に引っ張られるようにその部屋に入っていったのだった。
「「ほぉ~」」
という感嘆に満ちた声がする。
どうやら多くの人がいるようだった。
「さあぁ、皆様・・・お待ちかねの主賓の登場です・・・今日のオークションはこの
里美嬢・・・ただ一人です・・・得とご覧あれ・・・まさに神をも凌駕した人工女性です・・・ほんの二年前までは男として生活し、数々の女性を泣かせてきた男の顛末です・・・当組織の制裁により、今度は犯される側に性転換させたのです・・・勿論、ただのニューハーフではありません・・・出産も可能な完全なる女性に変えたのです・・・三か月前、初潮を迎えた
里美嬢はまだ調教知らずのバージンです・・・勿論、お菊さんのほうも誰も触ってはいません・・・これからのオークションで落とされたご主人様の言いなり奴隷です・・・なお・・・この
里美嬢・・・戸籍がありません・・・この世では存在しない死んだ人間なのです・・・競り落とされたご主人様が調教に失敗し、死なせたとしてもすでに死んでいる人間なのです・・・煮て食おうと焼いて食おうと競り落とされた方の自由なのです・・・」
軽やかではあるが司会者の言葉に数々の残忍さを物語っていた。
“戸籍がないだとぉ・・・俺は死んでいるのかぁ・・・” 里志は怯えていた、こんな姿を羞恥に晒し、しかも戸籍のないままのオークション。
死と隣り合わせた状態だった。
“親父ぃ・・・お袋ぉ・・・助けてくれぇ・・・” 心の中で助けを求めながら、舞台上に設けられた柱に縛り付けられている、そしてさらに司会者の軽快な説明が続いていた。
「さてこの
里美嬢・・・今は全くの女体ですが、ここまでになる過程をビデオでご鑑賞ください・・」
舞台上の
里志の隣にスクリーンが降りてくる、そして、そのスクリーンには男時代の
里志の姿が映し出されていた。
監禁拘束されて間もない時だっただろうか、目覚めた時とは違い、まだそれほど痩せ細ってはいない身体だった。
ストレッチャーで運び込まれ、手術台に乗せられる、そして下半身の患部が消毒され、メスが入っていく。
最初は睾丸摘出だった、さらに袋が切り開かれ、海綿体が除去される。
亀頭は半分にされ・・・
目を覆いたくなるような生々しい映像が映し出されていく。
里志が眠っている間に行われた手術だった。
映像は切り裂かれた皮膚が縫い合わされ、次第に女性器となっていく。そして患部に包帯が巻かれた後、細切れな患部診察の映像が映し出されていた。
その映像は傷跡もなく、全くの女性器だった。
さらにまた手術映像だった、下腹部が切り裂かれ、何かを入れていた。
里志にはそれが子宮、卵巣の移植だと感じた。
最後に膣の移植らしき映像で終了している。
そして新たにビデオが替えられ、今度は日々の生活の映像が映し出されている。
もう
里志は見る気もしなくなっていた、ここからは
里志の記憶にあることだった。
ビデオの鑑賞が終わり、スクリーンが上に上がっていくと、再びあの軽やかな司会者の声がする。
「さて皆様・・・これでこの
里美嬢が元男だったことがお分かりと思います・・・最後にこの
里美嬢の身体のプロフィールを・・・まず・・・身長は百六十三センチ・・・体重は四十五キロ・・・バスト九十三センチ・・・ウエスト五十八センチ・・・ヒップは九十センチとなっています・・・ちなみにアンダーバストは六十五センチ・・・GカップからHカップに成長しつつあります・・・肌の設定年齢は十五歳・・・肌理細やかでピチピチです・・・勿論、冒頭で申した通り、全くの男知らず、バージンです・・・映像で見ていただいた通り、オナニーすらしていません・・・あとはお買い上げのどなたかに調教していただきたいと思います・・・その映像を撮っていただけたら幸いです・・・」
「さて・・・オークションを始めさせていただきます・・・まずは手術代だけの一千万からお願いします・・」
「一千二百万・・」
「一千五百万・・・」
「二千万・・・」
「三千万・・・」
「五千万・・・」
「一億・・・」
「三億・・・」
「十億・・・」
「十億一千万・・・」
「十五億・・・」
「・・・・・・」
「十五億・・・十五億・・・他に御座いませんか・・」
「十五億一千万・・・」
「三十億・・・」
「・・・・・・」
最後は二人が競り合っていたがちびで禿頭のちょび髭男を長身で若い男がとどめを刺すように高額な金額を提示したのだった。
里志は
自分の値段が三十億と聞いて驚いたが、さらに見栄えのよい若くイケメンの男に変われたことにホッとしていた。
“オレはこれからどうなるんだろう・・・でも・・・あのちょび髭でなく・・・かっいい人でよかった・・・きゃっ・・・オレって・・・オレって・・・”