第三話:今泉陽菜
22「俺が
陽菜と出会ったのは、俺がまだ駆け出しの頃の・・・二十三くらいのときだったかなぁ・・」
出される料理の合間で男は
陽菜とのいきさつを話していた、俺自身も聞きたいことだった、
あの陽菜がこの男の情婦になったいきさつを知りたかったのだ。
俺の淫行経緯の中で初めての女であり、俺に自分がGIDということを分からせてくれた女性でもあったからだ。
“ジュクの・・・新宿の繁華街でミカジメ料の取り立てをしていた時だった・・・さる店の前で座り込んでいてな・・・あまりのミニスカだったんで『パンツが見えるよ』って言ったら、あわててスカートの裾を降ろしたんだが・・・ピンクのパンティだったかな・・・いや・・コホン・・・まっ・・当時、俺には車なんてないし、歩いてマンションまで・・・といってもぼろアパートだがな・・・とにかく、仕事を終えた俺は自分のヤサ・・住んでいるところに着いたんだ・・・さぁ、寝るかと思い、オートロックの暗証番号を入れると後ろに
あの陽菜が立っているではないか・・・俺は怪訝な顔をして・・・『お嬢ちゃん、どうしたんだい』って声をかけたんだ・・・
『・・・・・・・・』・・・まっ、当然、返事はないよな・・・でまた声をかけたんだよ・・・『お嬢ちゃん、家出か、帰るとこないんか?』って・・・途方に暮れ、項垂れていたんでな・・・
『・・・ママと・・・ママと喧嘩しちゃった・・・ねえ、おじ・・お兄さん・・・泊めて・・・』・・・おじさんをお兄さんに言い直すところが・・・何というか、可愛いと思い・・・俺の汚い部屋に招き入れたんだ”
二日、三日経っても出ていこうともしない、それどころか俺のあの汚い部屋が次第に綺麗になっていくではないか・・・掃除しているんだなぁと思いながら、多少の金と合鍵を渡したんだ・・・つまり、情婦だよな・・・まだ関係はないが・・・だが一週間もすると、
陽菜も大胆になってきたんだ・・・風呂上がりで・・・バスタオル一枚で胸を隠して・・・俺は幼くも十分熟れた乳房に、むしゃぼりついたのだ。
あとは成り行きに任せ、淫行を堪能した、ミシミシと俺の淫棒が
彼女に突き刺さる。
初めは痛がっていたがやがて慣れてきたようだ、
陽菜は喘ぎ声を上げていた。
処女ではなかったが男の経験はあまり無いようだった、膣孔が狭く俺の淫棒を締め付けてくる。
挿入すると、俺の淫棒を包み込み、ザワザワとミミズが這っているような感じだった、これをミミズ千匹というのかと思った。
とにかく
陽菜とのオマンコは俺に十分な快楽を与えてくれ、また
陽菜も存分に楽しんでいたようだった。
ゴムなしの、生の挿入での中出しでは当然子供もできる。
俺が
陽菜から子供ができたと言われたのは四か月後だった。
当然、俺は降ろせと言ったが
彼女は俺のことなど聞こうともせず、産むと言って堕胎を行わずにいた。
次第に
陽菜の腹は膨らんでくる、俺は焦った、女房子供を抱えての生活など俺の給金では不可能だったのだ。
俺は
彼女に手を挙げ、殴った、腹も蹴とばした、だが
陽菜のお腹の中の子は健気に育ち、出産を迎えたのだった。
後で知ったんだが、この時
陽菜はまだ十七歳だったんだ、生まれた子は女の子で
“菜穂” と名付けた。
その子も今年で十歳になる、ちょっと訳ありで、さる施設に入っているけどな・・・
兎に角、子持ちとなった俺は頑張った、ダーティーな仕事だがそれなりに頑張ったおかげで組長から香月先生を紹介されたのだ。
先生は俺に次から次へと仕事を与えてくれた、気が付けば俺もいっぱしの極道になり、組を抱える身となっていた。
当然、抗争も起きる、だが無頓着な俺は四歳になったばかりの
菜穂と、そろそろ籍を入れようかと思っている
陽菜を大阪のU○Jに連れて行ったのだったのだった。
大阪といえば俺の敵対するグループの真っただ中なのだ、その中に入り込み、遊ぼうとしたのが間違いだった。
俺としては隠密裏に事を運んだので、ほぼ安心していた、だが俺の組から内通者がいたのだ。
当然、俺に刺客が向けられた、それも人のごった返すUF○内で。
二、三個のアトラクションを見た後、俺達は次のアトラクションに向かう途中だった、。
五、六人の男達に取り囲まれ、砲弾を受けたのだ。
その時
陽菜は俺と子供、いや、子供だけだったかもしれない、庇うように銃弾の前に立ちふさがったのだ。
陽菜は身体中に銃弾を浴び、身体からは血を吹き出し手ていた。
更にマグマム弾を受けた顔の半分は吹き飛び、無残な姿で横たわったのだのだった。
俺も左腕と右足に銃弾を受けたが、命に別状はない、
陽菜が庇ってくれたおかげだった。
菜穂といえば・・・
菜穂は・・・・・・・・・・
母親が顔を半分吹き飛ばされ、体中から血吹雪を吹き出している後景を目の当たりにして精神が病んだようだった。
その以来菜穂の口から言葉が消えた。
俺は傷の癒えるのを待った、そして癒えると反撃を開始したのだった。
俺には資金はいくらでもある、香月先生のバックアップだった。
先生からは頭を使えと言われていたが、この時ばかりはただ力任せの反撃だった。
まずは敵の本拠から襲った、多少の犠牲はあったが二週間の後、敵の本拠を落としたのだ。
そして、次に地下にくすぶる残党の始末だった。
その中でも大きな勢力を持つ組から攻め立て、関西を中心にあちらこちらで銃撃戦が続いたのだ。
おそらく香月先生の力で内閣をはじめ、各省庁及び各機関に通達が走り、こんな抗争の中でも、俺は国家権力、警察の邪魔もなく極道の全国制覇を果たしたのだった。
事が済んだ俺は
陽菜の葬儀をしようとした、だが香月先生からある提案を言われたのだった。
娘の、
菜穂の治療について先生から言われたのだ、
菜穂の治療には
陽菜の姿が必要だと。
俺には何のことかよく理解できない、兎に角、香月先生は“わたしにまかせろ”といわんばかりに俺に説明するのだった。
一応、先生から説明は受けた、だが俺にはまだ何のことかよくわからない、男を女にして
陽菜に仕立てるのだと・・・俺に“?”がたくさん並んだ・・・・
だが俺は香月先生にすべてを任せたのだ、あの抗争の時のように。
菜穂は・・
菜穂といえば、相変わらず自分の部屋に閉じこもり、人形やぬいぐるみを相手にぶつぶつ言いながら毎日を過ごしていた。
愛おしき
菜穂はどんどん可愛くなってくる、だが俺には何もしてやれることはない、ただ香月先生に任せるしかなかった。
菜穂が心を閉ざしてしまったのも無理はない、目の前で母親が蜂の巣にされたのだから。
その原因はすべて俺にある、だから俺としては何としてでも
菜穂だけは元道理にしたかったのだ。
「
おまえは、
陽菜はどうなんだい、今の姿で幸せか?」
「・・・ええ・・・あたしって女になりたくって・・・いいえ・・・あたしはもともと女の子なの・・・本当の姿になっただけなの」「そうか・・・じゃあ済まんが・・
菜穂の・・・しばらくの間、
菜穂の母親になってくれ・・・少しの間でいいんだ・・・香月先生は
菜穂に母親が生きていることを知らせ、虚脱状態から抜け出そうとしているのだ・・・あとは・・・
菜穂が元に戻ったら、
おまえは・・・
おまえを解放しよう・・・
おまえがどう生きようと勝手だ・・・顔を作り変えてもいい・・・いや、むしろ変えてもらって俺たちのそばから離れて欲しい」
「・・・・・・」「どうした?・・・嫌なのか?」
「いいえ・・・とにかく・・・菜穂ちゃんに会わせて・・」「・・・いいが・・・会わせてもいいが・・・
おまえの匂いがあまりに・・・
あの陽菜とは違いすぎる・・・」
「・・・違うって?」「なんとなく、雰囲気がな・・・
あの陽菜は・・・
陽菜は淫行に爛れてたので奇妙な色気があったのだが・・・今の
おまえにはそれがない・・・」
「・・・どうすればいいの?」「・・・・・・してみるか・・・俺のチンポを咥えてみるか・・・
おまえの偽マンコで・・・」
「・・・・・・」「しかし・・・偽とはいえ、あの麗羅お嬢のことだ、きっと本物とは違わないだろうな・・」
「・・・んと・・・もう一度、大きな手術をするんだって・・・」「そうか・・・じゃあ、その後でもいいか、
おまえと嵌めあうのは・・・」
「・・・・・・・・」「んとなぁ・・・俺は極道だ、綺麗な言葉使いなんかわからん・・・今後もこんな言い方をする・・・
おまえも早いうちに慣れておけ・・・いいな」
「・・・はい・・・」とは言ったものの俺は興味本位で
偽陽菜を部屋に誘ったのだった。
勿論、
陽菜のオマンコの出来上がりを見たかったからだ、
裕美お嬢からは一週間の期日を貰っている。
麗羅お嬢のことだ、完璧に近い出来上がりだろうと思う、だが、俺の見てみたいという物見遊山的な願望は誰も消すことはできない。
明るい部屋の中で俺は
陽菜に全裸になるよう勧めた、いや、命令した。
ここにいる
陽菜は俺の所有物なのだ、誰の遠慮のいらない、ただ単に“裸になれ”というだけでよかった。