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麗羅の館Ⅴ

第二話:今宮紗希

裕美はまた、麗羅に呼ばれていた。たぶん、患者なのだろう。いつのころからだろうか、こうして麗羅に手伝いをさせられるのは。しかしこういうことは、彼女自身、嫌いではない。高校卒業後、某有名大学薬学部に在籍し、親元を離れて一人暮らしをしている。
かなりの美人の彼女に声をかける男は数多い。しかし、大学の顔見知り程度にとどめ、付き合うそぶりも見せない。
街での誘いにも乗ったことはない。女の友人も少ない。いわば人付き合いが悪い、ということになるが、麗羅は姉でありまたその少ない友人のような存在だった。だからといって、自分の姉でありながら麗羅のことを良く知っているというわけでもない。
麗羅のほうは、彼女のことを隅から隅までしっている、という少々不公平な関係である。
だからといって、裕美に不満があるわけではない。姉麗羅はミステリアスなほうが、その魅力が発揮すると思っているだけである。
今日もいきなり携帯電話がなり、すぐ来てくれといわれたのだ。またかとおもいながら、バイト先の店長に、一週間の休みを申し出ると快く了解してくれた。というのも、今バイトしているファーストフードの店は裕美目当ての客が多く、というより裕美を見たくて来る客ばかりだった。だから、店長は本店に頼んで正社員扱いをしてもらうよう頼んだことがあった。本店のほうは了解したのだが、肝心の裕美が断ったのだ。
とにかくまだ学生なのだ、本業のほうもあるし、今回のようにいつ麗羅の呼び出しがあるかわからないので・・・

裕美は、時折来る麗羅の呼び出しを心待ちにしているのだ。呼び出されれば、一週間、時には10日に及ぶことがある。こうたびたび長期休みを取る社員がいたのでは他の人たちに示しがつかないだろうという理由だったが、これは建前上で本当は、束縛されるのが嫌なだけだった。
また、陽子同様、芸能プロダクションからの誘いの多かったが、やはり同様に断り続けていた。そのせいで、何度も引越しをした。そのときの引越し代は麗羅がくれるアシスタント料から出ていた。いつも麗羅は過分なバイト料をくれる。裕美は自分も楽しんでいるのだから、いらないといってはいるのだ
が、いつの間にか、勝手に裕美名義の銀行口座を設けられ、振り込まれているのだった。口座を解約したこともあったが、また新しい口座を作られるといういわば、堂々巡りをくりかえしていた。結局折れたのは裕美のほうで、いまでは金額がいくらなのかわからないほどだた。ただ、どうしても必要なときだけ、キャシュカードを使うだけだった。生活するだけなら、バイト料だけで十分だった。そのバイト料も店長の一存で他の人たちよ金銭的にはなんら不自由のない生活はしている裕美には、人には言えない大きな隠し事があった。これは、麗羅以外、一生隠さなければならないことだった。

今日の裕美のいでたちは、バイト帰りということもあって、ラフな格好だったが、それでも、見事な脚は存分に世間に見せていた。膝上というより、股下のほうがぴったりするくらいの超ミニのスカートに梅雨時というときもあって、蒸し暑かったせいで、汗でぬれたTシャツが身体に張り付き、90㎝は超えているだろうバストを浮き彫りにしていた。また、白いTシャツにピンクのハーフカップブラも艶めかしかった。
すでに、サンダルのハイヒールは雨のため濡れていた。しかし、ストッキングなど履かない裕美は、意に介さず、綺麗な足取りで、麗羅の館へと急いだ。
シャワーを浴び終えた裕美は、見事なプロポーションの裸体をおしげもなく麗羅に見せ付けていた。
「こら!・・嫁入り前の娘が何です、その格好は・・バスタオルくらい巻きなさい。ちゃんと、用意してあるんだから・・」
「うふふ、・・・目のやり場に困る?」
「なにいってんの・・親の顔が見たいわ、まったく」
「あら、親っておなじでしょ・・・それで、今回の患者さんは・・・」
2階のブテック部屋から持ってきた着替えを着ながら麗羅に質問している裕美だった。
それを見て麗羅は、また、“こら”と声を出さずに口元だけを動かしていた。
裕美がノーブラでTシャツを着たせいで乳首が浮き出ていた。それを注意したのだが、裕美は意に介していなかった。それどころか、濡れた髪をドライヤーで乾かしながら、いつも麗羅が座っているソフにどかっと腰を下ろした。それにはただあきれ麗羅だった。そして、一枚の写真を彼女の座っているソファの前のテーブルにおいた。

「ふ~ん・・で、お姉さま、この人、プロ?」
「ううん・・結構整形してるみたい・・・まだ、大学生らしいけど・・・」
「整形してるんじゃあ・・・」
「通常はだめなんだけど・・・あのことをまた、試したいの・・」
「また、新しいモニター・」
「そういう言い方は、やめてくれない・・」
「じゃあなんて・・」
「・・・やっぱり、新しいモニターか・・」
「あははは・・」

今、彼女達の前に一人の男?が来客用のソファに腰を下ろしている。見た目は女性である。
長い髪に程よく整形された顔は、彫りの深い女性そのものだった。
胸もシリコンが入っているらしく、豊満だった。悲しいかなヒップラインは女性に比べ小さくてもスタイルはいいがとても本当の女性の身体ではない。そして、もっとも、致命的なのは喉仏だった。これは完璧をめざす性同一障害者でも悩みの種だった。今では、整形でなくすこともできるらしいが、かなりの危険を伴う。それに金銭的にも高いものだった。
男の名は今宮孝雄、今は紗希といった。今はというのも、大学生である彼は、入学と同時に女装で学校に通い、学生証を偽造し、学生課のデーターをパソコンで書き換えたのだった。だから、2回生の現在戸籍は別として、少なくとも大学の中では女性だった。その名が紗希だった。
「ふ~ん、犯罪者ね、きみは・・」
年下なのに、君呼ばわりの裕美はあきれたように言い放った。
「あたし、目的のためなら、手段を選ばないんです」
多少、ハスキーな感じはあるが、かなり練習したのだろう、女の声で話している。

女装は、田舎で中学のころからしていて、高校2年の時には、豊胸手術を受けていた。勿論、父親には内緒で。紗希は、そのため、水泳の時間はすべて休み、またそのほかの体育の時間は、胸にさらしをまいて受けていた。また髪もそのとき以来切ることなく、幾度となく生活指導の先生に注意されたが、あまりに成績のよさに先生も黙らざるを得なかった。
また、彼女の家は、裕福で県の名士でもあった父のおかげで、多少先生方も大目に見ていた。さらに、小遣いもかなり多かったので、女性ホルモンを投与する金には不自由しなかった。そして、ときおり買って来る女性服を、隠しもせず自分の部屋のクローゼットにしまっておいて、母親に見つかっても、母親は妙に喜び彼女のほうが買ってきてくれるときもあった。
また時には、化粧の手ほどきをもしてくれた。勿論、父には内緒だってが。母にしてみれば、男4人の兄弟の末っ子、一人くらい、女の子が欲しかったのだろう、その後も母の援助はたくさんあった。東京の大学に入るときも、わざわざ上京し、部屋探しを手伝い、契約するときも、女性としてサインしてくれた。
また、15歳の春、整形するときもかなりの金銭的援助をしてくれた。仕送りも、変なアルバイトなどしないように、かなり高額な金を送ってくれていた。そして今回のことも、母の勧めだった。

一通り聞き終えた麗羅は、じっと紗希を見据えて、
「・・・で、どのくらいの整形をしているの・・・」
「胸にシリコンを・・・鼻には、プラスティックが、・・・あとは・・肋骨を一対取って・・・それくらいです」
「一応、注意書きはよんだわね・・・」
「ええ・・・シリコン、その他入れ物はだめって・・・」
「そう・・だめと分かってきたわけね・・」
「・・・だめですか・・・」
「そうね・・・それなりの覚悟できたわけね・・」
「はい・・・」
「じゃあ、これに同意して・・」
差し出された書類を、まじまじと眺めた紗希は、顔を上げ麗羅を見ながら、
「親のサインを・・・」
「そう・・・親を説き伏せるだけの覚悟はあるんでしょ・・」
「・・・やってみます、でも時間が・・・」
「今日とは言わないわよ・・・そうね、今日は、あなたの希望を聞いて、スタイルを作り・・・だから、一週間の猶予、てとこね・・」
「はい、わかりました・・・必ず・・・」
「じゃあとりあえず、希望を聞いておくわ・・・」

あれこれの希望を聞いた麗羅は、
「身長170㎝、バスト90㎝、ウエスト55㎝、ヒップ92㎝、体重は推定55㎏・・・体重はこの一週間でどのくらいダイエットできるかね・・・できれば、ウエストに反映するわよ・・」
「はい・・頑張ります・・」
「別にむきにならなくても・・・」
「・・・・・」
「顔は、女優の☓☓☓☓ね・・・でもね、これじゃあ、この人のコピーで個性がでないわよ・・・」
「そうですか・・・あの人をベースに、お任せということは・・・」
「できないこともないけど・・・・あとで文句、いわない・・・」
「いいません・・・わたし、別に顔かたちが目的ではありませんから・・どうせ変わるなら綺麗なほうが、位の気持ちです」
「そう、じゃあ、任せて・・・とびっきりの美人にしてあげる・・」
「はい、お願いします、では失礼します・・」
紗希はふっきれたように、勢いよく館を去っていった。

それから、一週間はまた麗羅のこもりが始まった。あれこれ、裕美が世話をする。ほっておくと、麗羅は食事どころか風呂にも入らず、時には下着さえ代えないときもある。そんな麗羅に、強引に食事などを取らせるのだった。風呂にはいっているときでさせ、ぶつぶついいながら入っていて、身体など洗う気配も見せないときもある。そんなときは、一緒に入り麗羅の髪や身体を洗ってやるのだった。それでも、トイレだけはちゃんと自分で済ませるところから察するに、ただ裕美に甘えているだけかもしれない。

そんな忙しい一週間が過ぎたが、今回はまだ麗羅の作業は続いていた。そして、佳境に入ると、麗羅は裕美でさえ部屋に入ることを拒むのだった。今がそのときで、こうなるといよいよ出来上がることを示していた。しかし裕美のほうは暇だった。仕方ないので、2階のブティック部屋の整理を始めていた。
過去にここで変身していった人たちが時折来て、服を買っていくのだった。男から性転換した場合、どうしても身体が大きく、一般の店では可愛いデザインの下着や洋服は手に入りにくかったので、裕美がさるデザイナーに頼み、大きなサイズの下着から洋服まで作ってもらいここに陳列したのだった。
新作は十日おきに入荷されすぐに売れ切れてしまう、その中で売残った商品を陳列しておくのだった。
またオーダーメイドも受け付けていてここはまるで有名ブティックさながらだった。

退院の時、また退院後もここで購入していく人は、後を絶たなかった。
そんな点では、麗羅はまったくといっていいほど、商売っ気がなく、ただでくれてやろうとするのだが、ほとんどの人は勝手に金を置いていく。それも、ある人が裕美に値札をつけておいてくれという希望からだった。そうした措置をとったところ、ただで持っていく人は、皆無になりこれはこれで結構な商売になっていた。勿論、麗羅はそんなことなど、意に介していなかったが。

8日目にして、やっと麗羅が部屋から出てきた。
やつれてはいるが、目には満足気な光があった。
そして、バスルームへと消えていった。シャワーを浴びたあとの、化粧気のない麗羅を見るのは、初めてではないが、今日の彼女は、美しさのにこけた頬にぎらつかせた目が印象的で、凄みさえ感じた。そして、バスタオルを胸の上で留め、ぬれた髪を別のタオルで拭きながら、裕美に、
「・・・今宮さんに連絡して・・・」
「・・・はい、お姉さま・・」
これはいつものことだった。
「満足のいくものができたの・・?」
「・・・う~~ん、ちょっとね・・・うまくいくかな・・」
「そう・・でも、部屋から出てきたって事は・・・」
「そうね・・とりあえず、試してみようかな、という感じ・・・」
「今回は、弱気ね・・」
「まあ、いつも弱気なんだけど、・・・強がっているだけ・・」
「・・・じゃあ、いままで、あたしの前で、かっこつけてたんだぁ・・・」
「うふふ・・・実はそう・・・一度、裕美ちゃんに弱みを見せたんだから、これからは、どんどん見せちゃおっと・・・」
「あはは・・・にあわねぇ・・・」
「こら、何です、その言葉使いは・・・と、いってもね・・」
「うふふ・・」

2時間後には、きちっと化粧もし、落ち着いた服装で紗希の前に座っている麗羅があった。そして、紗希の差し出した同意書を見やりながら、ふっと笑い、
「ところで、このお父さんの欄、誰の代筆?」
「えっ、・・父本人です。・・・何か不審な点でも・・・」
「・・・ま、いいわ・・・実印も押してあるし・・・」
裕美も覗き込んでいたが、噴出していた。
「あら、お父様って丸文字を書かれるのね・・」
紗希はその言葉に、顔を真っ赤にしてうつむいてしまった。
「・・・実は・・・・」
「いいわよ、本当のことは・・・でも、お母様のは本当でしょ・・・」
「はい・・・勿論です、・・父にもサインしてもらおうとして、話したんですが、相手にされず・・・」
「反対されたの・・・」
「というより、完全な性転換なんて、できっこないって・・・信じてもらえなくって・・」
「でしょうね、・・・でも、整形までしたことは、話したの・・・」
「はい・・・父も感づいていて・・・だから、東京に来ることに反対されなかったんだと思います。・・・上の三人の兄達は反対されて、泣く泣く地元の大学を出たくらいですから・・」
「そう・・・じゃあ、半ば、公認ということで・・・」
「・・・はい・・・」
消え入りそうな紗希の声だった。
「じゃあ、始めましょうか・・・まず、服を脱いで・・・」
「・・はい・・・」

いわれるまま、服を脱いだ紗希は下着姿になっていた。シリコンを入れたバストの上に、さらにパットをしているようだった。一般的に女装者は、大きな胸を希望する。紗希も同じだった。パットなどいれなくても、シリコンだけで十分Dカップはある。それでもそれ以上を望むのは、女装者に共通していることだった。
「ぜんぶ取るのよ・・」
「はい・・・」
紗希は恥ずかしそうに、下着を取り始めた。ブラジャーをはずしたとき、ぽろりとパットが落ち、あっという声を上げたが、それを拾おうとはせず、ショーツに手をかけていた。
裕美は恥ずかしそうにしている紗希を気遣ってか、後ろを向いていたが、麗羅はじっと観察するかの様に、紗希を見据えていた。
紗希が脱ぎ去ったショーツの下からは、女性ホルモンのため、小さくなった男である証が顔を見せ始めた。その証を両手で隠した紗希に、麗羅は、すべて見せるよう促した。そして、その証を見た瞬間、あっと声を上げた。
「あなた、睾丸を摘出してたの・・・・」
「はい・・黙っていてごめんなさい・・・」
「・・・・だめよ、ちゃんといわなくっちゃ・・・う~~ん・・・今のままじゃあ完全には転換できないわ・・・」
「・・・と、いいますと・・・」
「・・・う~~ん、普通は精巣や睾丸をつかって、遺伝性のある臓器を造り、つまり、卵巣、子宮を作っていたのよ・・・それがないとなると・・・形だけの女性、つまり、子宮、卵巣はできるけど遺伝性がない・・・訳分からないと思うけど・・・」
「・・・・」
「手っ取り早くいえば、あなたには子供は産めない・・・だったら、今のままでいいんじゃあないの・・・同じなんだから・・・」
紗希は麗羅の言葉に、泣き始めていた。それに追い討ちをかけるように、
「泣いたってしょうがないわよ、事実なんだから・・・」
「・・・わたし、・・・どうしたら・・・」
「・・・・二度手間になるわよ・・・」
「・・・・」
「つまり、今日は、外見、内部、つまり子宮、卵巣は作っておくけど、それでは妊娠できない・・・つまり、閉経後の女性と同じ・・・」
「閉経?・・」
「生理が終わった女性・・・おばあちゃん・・・」
「・・・・・」
「どうする?」
「・・・・・・・・」
まだしくしく泣いていた。そのとき、裕美がつんつんと麗羅の背中を突っついた。そして、うつむいている紗希に気づかれないように、口の動きだけで、
『それって、前はよくやったでしょ・・』
それに対して麗羅は、ウインクで返した。
「じゃあ、今回はとにかく、女性になっておきましょうか・・・」
「・・・・はい・・・」
「それだけでも、ちゃんとした女性だから・・・」
「子供は、産めないんですよね・・・」
「そうね・・・今回の性転換手術だけではね・・・・」
「・・・もう一回手術すればちゃんと・・・・」
「・・・それは分からないわ、・・・あなたがうそをつくから、こっちも頭の中がパニックになってるわよ・・・」
「すみません・・・」
「まぁ、いいわ・・こっちにいらっしゃい・・」

乳首の小さい紗希の乳房を麗羅は軽くもむように触っていた。
「あふ~ん・・」
愛撫のような麗羅の触診に紗希は感じていた。
「あらら・・感じたのね。まあ感度の好い身体になったわけだからこれ以上望むのはやめたら・・・」
あいかわらず麗羅の意地悪がはじまる。
「いやです。あたし赤ちゃんが産みたいんです、好きな人の・・・」
「あらあなた、彼氏いるの?」
「い・・え・・まだ・・」
「じゃあどうしてそんなに意固地になるの・・」
「あたし、小さいころから女の子になりたくて・・・」
「それはいまでも同じなの?」
「はい・・ここでは子供の産める身体に替えてくれるって聞いたものですから」
「う~ん、誰からとはきかないわ、分かったわ、あなたの望みをかなえてあげる、その代わりう~~んと痛い思いをするわよ。」
「はい、耐えて見せます・・女になれるんだったら」
紗希に目が輝いてきた。
紗希は本当の性同一障害者なのかもしれない。
それが故の身体の整形だったのだろう。
麗羅は紗希の覚悟を感じ取ったのだった。

「お姉さまも意地悪ね・・・あんなに脅かして・・・」
「ふふふ・・・でもね、あの子はああでも言わないと、また整形に走りそうだから・・・わたしの苦心作を、整形なんかで壊されたくないわよ・・・」
「そうね、お姉さまの作品は本当に、本物ですもの・・・分かるかしら、あの人に・・」
「さあ、たぶん無理ね・・・ああいう人は、次から次へと欲望を上に持っていくから・・・」
「でも、あれだけ懲らしめたんだから・・・」
「無理、無理・・・もっと、もっとの人種だから・・」
「じゃあ、どうして性転換してあげるの・・・」
「・・・う~~ん、なんとなくじゃあ、だめ?」
「あははは・・・お姉さま人が変わったみたい・・・」
「裕美ちゃんなんかと付き合ってるから、人が悪くなったみたい・・・」
「あっ、それってひどい・・・」
そんな、姉妹の会話で、その日は終わった。

紗希はその日のうちに入院した。
入院した部屋はまるでホテルのようだった。
ベランダに出てみる。
隣りからは小さな少女の声がする。時折母親らしい声も。
ここでは小さな子まで性転換するのかと紗希は思った。
自分に置き換えてみて自分もあんな小さい時に性転換できたら・・と思う。
そうすればこんなに男であることに悩まなくてもよかったはずだ。


テーマ : 官能小説
ジャンル : アダルト

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megumi2001

Author:megumi2001
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