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No.2 亜美が妊娠した
亜美と関係を持つようになってから三か月が過ぎた、当初は嫌々だった僕も今では亜美を恋人と思っている。
初恋の人 “裕美さん” は遠い彼方へ消えていった、いまでは亜美一筋だった。
「んとねぇ・・・ユウ君・・・できちゃったみたい・・・」
「・・・できたって?・・・」
「・・・赤ちゃん・・・子供・・・アタシたちの愛の結晶・・・」
「・・・・」
僕にしてみればいずれ来るだろうという宣言だった、なにしろコンドームなしの性交が続いていたのだ、亜美がピルでも飲んでいれば別だが、そんな様子もなかった。
兎にも角にも僕は父親になるのだ、だけど・・・
妊娠が分かり、亜美のお腹がふくらみはじめたころ、亜美の父親から呼び出しが掛かったのだ。
亜美は大病院の一人娘で行く行くは後を取り、医者になるか、医者のお婿さんを迎えなければならない立場にいたのだった。
“裕美さん” 恋しさに、無理して入ったこの高校での僕の成績は、後ろから数えたほうが良いくらいで、とても医者への道など考えられないことだった、その時点で僕は婿候補から外れる。
反対に亜美は抜群の成績で、あの裕美さんとトップを争っていた、だが裕美さんほど社交的でなく、いつも暗い顔をしている。
可愛い顔なのに損をしている気がする。
僕と付き合い始めてから・・・付き合っていると言っていいかどうか分からないが(当初、僕は亜美とHすることだけが目的だったから)・・・兎に角、いつも僕の傍にいる。
だが僕は亜美の笑顔を見たことがない、笑えば可愛いのに・・・
亜美の父親は厳格でいかつい顔をした人かと思っていたら全然違っていた。
およそ背中を覆い尽くす位の長い髪を後ろで束ね、話す言葉はオネェ言葉だった。
優しそうな顔立ちで眉まで細くしてある。
このままお化粧すればかなり綺麗な女の人に成れる気がする。
よくよく見れば指先の爪にはピンクのマニキュアが塗ってあり、女装マニアかとも思われた。
「あなた、お名前は?・・」
「・・・大島・・・大島優・・・です」
「歳は?」
「もう少しで十六です・・・」
「まだ結婚という責任の取り方はできないわねぇ・・・」
「・・・いずれは・・・」
「十五歳の少女を孕ませてしまうような男の言葉なんて信用できないわ」
「・・・・・・」
こうなった以上、僕は十八歳になったら、亜美と結婚するしかないと考えていたのだが・・・
その僕の考えも、あっさりと否定されてしまう。
僕が途方に暮れていた時、亜美は父親に何やら耳打ちをしたのだった。
亜美の言葉を聞き、一瞬だが当惑の表情をした亜美の父親だったが、すぐににんまりとした表情に変わり、僕にこう言ったのだった。
「妻の妊娠中に浮気をする男たちが多いと聞くわ、その予防のため、あなたには女の子になってもらうわ・・・」
「ど・・どういうことなんですか?・・・」
「聞いての通りよ・・・あなたの子種はアタシ一人の物・・・あなたのおちんちんはアタシだけの物・・・」
そう言うなり、亜美は手にしたスタンガンを僕の首筋に当てたのだった。
一瞬のことで、避ける間もなく僕はその場に崩れ落ちたのだった。
目を覚ました僕の目に飛び込んできたのは天井の蛍光灯だった。
“ん?病室・・・ああ、そうだった・・・亜美にスタンガンを当てられたのだった・・・」
起き上がろうとした時、下半身に違和感を覚える・・・
そして僕は股間に手を当てた・・・
“・・・ない!・・・キンタマがない!”
僕の身体からキンタマが消えたのだった・・・
《続く》